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刀が居合のような先手必勝のための剣技ばかりに用いられるのなら、本造りの
日本刀に必ずある鎬(相手の斬撃を受け流すための刀身側面の盛り上がり)もいらない。
>>1画や
>>117-118画のような平造りの刀のほうが切れ味もより稼げて好都合になる。
でも大半の日本刀は鎬造りだし、特に2尺以上の大刀で平造りなんてのはほとんどない。
居合術の始祖の一人である田宮重正も普通に鎬造りの刀を肥前忠吉に特注しているし、
刀を扱う以上は鎬を削り合うような激戦をも想定するのが当然の嗜みとなっている。
日本刀の強度を見くびる者が、刀を刀で受けるのは不可能に等しいなどという妄言を
垂れ流していることもあるが、実際はこの動画の通り。刀が傷付くことを甘受し、
なおかつ鎬で受けることをよく修練さえしておけばまったく可能なことである。
もちろん薙刀や槍を受け流すこともあるし、深い矢傷が鎬付近にある古刀などもある。
最上の切れ味と、鎬造りによる防御力の確保で攻防一体を体現している日本刀の体配は、
不意を襲われるようなシチュエーションではなく、彼我がすでに武器を構えて激戦に
臨むシチュエーションでこそ最大級の能力を発揮するようになっている。
武の素人同然な現代の剣道家ならともかく、実際の殺し合いにも興じていた
かつての武士までもがどうして、刀を護身にしか使えない等ということがあったろうか?
武家時代700年がずっと、宝の持ち腐れの時代だったというのか?
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