この文脈だと飼い主がアメリカ、犬小屋が今の日本で、
犬が日本人だと分かりそうなもんだがなあ。
今の日本の企業経営者の労働者への目に余るような横暴も、
仁義に篤い戦前世代が軒並み死に絶えたことによる故人バイアスを原因としている。
だいたい、日本ほど下々の労働者への手厚い保護を昔から心がけて来た国は他にない。
日本で初めて奴隷使役や人身売買が禁止されたのは今から776年前の寛元元年(1243年)、
アメリカの奴隷解放宣言より619年も前のことである。この人権尊重意識の高さから、
全世界共通の奴隷装束である耳ピアスが日本では廃れ、隣の中国ですら通用的だった
女や僧侶の耳環装束までもがなくなった。すでに奴隷制が廃止されて久しい室町後期の
日本に奴隷売買を持ち込んだ咎で、秀吉や家康もキリシタンを禁教にして排除したし、
その後も江戸時代の間中、人身売買が永続的に規制され続けていたからこそ、裏で
口利き(今の人材派遣に相当)をやっていた越後屋のような商人が、お代官さまに賄賂を
渡してお目こぼしを頂くことが許されざるべき犯罪行為と見なされていたのでもある。
今やそのような、武家時代には常識的だった人権意識も絶えて、牛馬のごとき
扱いを被っては貧窮や過労死にあえぐ労働者が一定数に上るようになってしまった。
これも刀の美しさを解し尊べるほどの美意識を持つ武士や、その魂の継承者が絶えたため。
人間の顔面か裸体の性的魅力ぐらいにしか目がいかない下衆ばかりとなってしまったためだ。
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