https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f36899963... 江戸期の代表的な脇差といえばこんな風。
屋内戦闘ではメインウェポンとしての役割も果たせるように尋常な鎬造りとし、
先幅や先重も並みの太刀以上に太めに採ることでハンマー効果を稼いでいる。
銀座で見せてもらった助直や照包の脇差もこれに似た体配をしていた。
二本差しを法的に厳格化させた時代ならではの造り込みだが、正直、
個人的にはあまり好きではない。というのも、ここまでなんでも機能性を
詰め込むのなら、いっそのこと柳生厳包愛用の風鎮切光代のような
片切刃造りにでもしてしまったほうが、より能力が極まるものだから。
見た目がいかにも、栄養不足で縦に伸びてない当時の日本人ぽくもある。
これを含め、名工の作品の刃紋や肌の味わい自体は申し分ないのだが、
現代社会で脇差が特筆して不人気と化してしまっている原因だともいえる。
この世に帯刀身分というものがあるとすれば、脇差は確かに重要な意味を
持ってくるが、江戸期には江戸期の、戦国期には戦国期の独特な脇差文化が
あったからには、これからの時代における最適な脇差というものもまた
模索されて然るべきだろう。むしろ脇差のほうがメインになるような。
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