「そのときすでに十二時ごろになっていたが、全地が暗くなって、三時まで続いた。
太陽は光を失っていた。また、神殿の幕は真二つに裂けた。 イエスは大声で叫んで、
言われた。『父よ。わが霊を御手にゆだねます。』こう言って、息を引き取られた。」
(通称新約聖書——ルカ23:44〜46)
「週の初めの日、夜明け前に、女たちは用意しておいた香料を携えて、墓に行った。
ところが、石が墓からころがしてあるので、中にはいってみると、主イエスのからだが
見当たらなかった。そのため途方にくれていると、見よ、輝いた衣をきたふたりの者が、
彼らに現れた。女たちは驚き恐れて、顔を地に伏せていると、このふたりの者が言った、
『あなたがたは、なぜ生きた方を死人の中にたずねているのか。そのかたは、ここには
おられない。よみがえられたのだ。まだガリラヤにおられたとき、あなたがたにお話に
なったことを思い出しなさい。すなわち、人の子は必ず罪人らの手に渡され、
十字架につけられ、そして三日目によみがえる、と仰せられたではないか。』」
(通称新約聖書——ルカ24:01〜07)
ルカの他、マタイとマルコを合わせた「共観福音書」と通称されている、新約聖書冒頭のハイライト。
この日は安息日(土曜日)の先日(金曜日か木曜日)だったともルカ23:54などに書かれており、
さらに刑死後、三日目の安息日の翌日(日曜日)に、イエスは復活して墓穴を自分から出て行ったとも書かれている。
この証言が事実かどうかという以前に、上記の共観からの引用部分の冒頭に書かれている日食とほぼ同等の日食が、
イエスが死んだとされる西暦28年の翌年、西暦29年の11月24日、09時31分〜14時15分にかけて、実際にイスラエル付近で発生している。
(この記述と同様の日食は、イエスが刑死したとされる西暦28年前後には、他にない)
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