最初の3年間は、1年のうち100日だけ行が許され、1日30Kmを歩いて255ヶ所の霊場を巡拝ます。
続く2年間は1年に200日、同じ修行を行ない、この5年間で通算700日となります。
ここに至って、9日間の「断食、断水、不眠、不臥の行」に入ます。
この行を修めないと次の行に進むことは許されません。
通常、人間が断食・断水状態で生きられる生理的限界は3日間とされていることを考えれば
信じがたいほどの苦行といえるでしょう。
この行の後、6年目は1年間に100日の行となります。
1日に歩く距離は60Kmと倍増し、巡拝する場所も266カ所に増ます。
7年目は、前半の100日間が1日84Km、300カ所の巡拝となります。
1日にこれだけの距離を歩くとなると睡眠時間はわずか2時間。
夜中の12時に起きて歩き始めるそうです。
最後の100日間は当初の1日30Kmの行に戻ります。
これで合計1000日間、歩く距離は地球1周に匹敵する4万Kmにも及びます。
一連の行の中でそばが登場するのは、9日間の断食・断水という超人的な苦行に入る直前です。
いよいよ厳しさの増す6年目からの行に備えて、「五穀断ち」の「前行」が100日間行なわれます。
この間、修行者はそばと少量の野菜以外はいっさい口にしません。
人間の細胞は3カ月で入れ替わるとされていますが
この期間に、その後の厳しい修行に耐え得るだけの肉体と
精神力を養うのではないかと考えられています。
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