人間という生き物は醜い(特に外見)
東洋的審美眼の真骨頂
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001   2019/05/20(月) 10:37:28 ID:jdOeueAT3E   
 
近ごろ、各地の博物館や刀剣店などを巡って各種の名刀を目にしてるんだが、 
 人の命を奪う道具である刀がかくも美しいのはなぜかという疑問を 
 考え抜くに至って勘付いたのが、「人間が醜い生き物だから」ということだ。   
 心ではない。心は美しい場合も醜い場合もあるが、外見のほうは一貫して醜い。   
 一般に、美男とか美女とか言われてる人間がいるのは、ただ単に性的魅力が強いから 
 なだけであって、普遍的な審美眼に基づくならそれらも単なる薄毛のサルに過ぎない。   
 にもかかわらず、性的魅力と普遍的な美しさを倒錯して心焦がした時に初めて、 
 人は心までもが醜くなる。愛欲を持つこと自体は人の常だが、それが 
 審美眼を損ねるような事態にまで陥ることこそが致命的に問題となるのであり、 
 それこそを防ぎ止めるために昔の日本人も刀という、人の命を断ち切る道具の 
 美術工芸的な洗練に執拗に取り組んでいたのではないかと思われるのである。
 
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275   2019/09/26(木) 09:41:40 ID:jByq1.44ts    

刀装具も色々と調べてみてるが、これにもやはり刀身などと同じくランクがある。   
 最高ランクのものはおおむね赤銅(銅と金の合金)で、次が四分一(銅と銀)や山銅(未精錬銅)。 
 これらは酸化膜が黒や黒に近い銀(ガンメタリック風)で、仮に擦り切れて 
 地金の色が出てもしばらくすればまた色が戻る自己修復作用がある。   
 これらの銅合金製で、なおかつ魚々子彫とかいう滑り止めを兼ねた表面彫刻を 
 施すのが最々高級。少なくとも現代に多数残っている江戸時代製のものは概ねそう。
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276   2019/09/26(木) 09:46:28 ID:jByq1.44ts    

はっきり言って、それ自体は地味を極めるもの。 
 ただでさえ黒く仕上がる表面に、さらに艶消し的な風合いになる彫刻を施す。 
 現代でいえば陰キャが好む黒服にも近いような装束こそが最高級扱い。   
 室町時代なら足利将軍しか金細工が許されないとかの制約があったようだが、 
 安土桃山時代にそれが解除されて誰でも派手な拵を差せるようになった。 
 ただ徳川家康がそのような派手趣味を忌み嫌い、助真拵のような実直第一の刀装を 
 好んでいたものだから、武士たちもそれに倣い、江戸期の刀装具は質朴なものが主になった。   
 派手な刀装が全くないというわけではなく、元禄期の豪商の脇差などには 
 秀吉的な金ピカ趣味のものも若干数見られる。そんなものを「粋ではない」 
 として忌み嫌う江戸っ子の気風こそは当時のオシャレだったわけだが、たとえば 
 赤銅魚々子地の刀装具が重宝されるような方向性こそがその根源であったからには、 
 現代のオシャレ感覚などともかなりかけ離れたものだったことが明らかだといえる。
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