>>40 父祖の霊=万物の霊のもっとも近しい存在 だよ。
父祖は死と共に土や塵、水や大気に還元し、自然の一部となり、いずれ自然の霊そのものとなる。
親を敬うのならば当然のごとく祖父母を敬い、祖父母を生み出した「なにか」も敬う事になる。
それはつまり自然だ。
自然はつまり太陽であり山であり海であり、空気であり水であり火である。
自然無くして尊敬する父祖は生まれず、父祖は死と共に自然の一部に戻る。
身近な人の死と還元を目にする事で、自分も当たり前ながら自然の一部である事を意識する。
祈るのも恥じない行為をするのも、「願いをかなえて下さい」という事ではなく、
「自分を生み出してくれてありがとうございます」という感謝と、
「いずれ死すべき時が来たら、私もそちらの一員に加えて頂きます」という仲間意識だと解釈する事も出来よう。
「神様のいう事に従います。だから願いを叶えて下さい」などという短期的・世俗的な宗教観ではなく、
自分も神々の末席・将来的に神々の一員に加わるという自覚こそ原始神道の根源なのではあるまいか。
まったく世俗的な例えを出すなら、いずれ日の丸を背負ってオリンピックに出ようと志す少年少女が、
普段から生活を慎み礼儀正しく日の丸を背負うに足る人物になるのだと目指すようなものではないか。
返信する