>>4 それが、プラトニズム等を源流とする西洋的善悪観。
そこから個人の福徳増進を目的とした自由主義や民主主義、
資本主義などのイデオロギーが派生して実践されて来たが、世界規模で見れば、
富の不均衡等を原因とした経済破綻やその他の破滅的社会問題の元凶となってしまった。
個人の福徳以上にも万人の福徳を重んずる仁義こそは善であるとするのが
東洋的善悪観だが、こちらは「全体主義」などという名目で今は貶められることが多い。
しかし、そのような善悪観に基づく仁義道徳の実践こそは、中国や武家時代の日本のような
個人のエゴがぶつかり合う辛辣な世の中にすら数百年規模の平和をもたらして来た。
社会的な優良さで言えば、後者の東洋的善悪観のほうが前者の西洋的善悪観よりも
優れていると言えるが、元より個人こそを第一とする西洋的価値観に即するなら、
社会的観点から両者の優劣を鑑みること自体が「どうでもいいこと」と片付けられもする。
個人の幸福追求こそを善とする西洋的善悪観を推し進める余り、
社会的な福利厚生を疎かにし過ぎて、挙げ句に人類滅亡級の破滅的事態を招いて、
個々人の福徳すら共に壊滅せざるを得なくなった時にこそ、
東洋的善悪観と西洋的善悪観の雌雄も決するのである。
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