「ブッダのことば」スッタニパータ
242 「生物を殺すこと、打ち、切断し、縛ること、盗むこと、嘘をつくこと、詐欺、だますこと、
邪曲を学習すること、他人の妻に親近すること、これがなまぐさである。
肉食することが「なまぐさい」のではない。
243 この世において欲望を制することなく、美味を貪り、不浄の(邪悪な)生活をまじえ、
虚無論をいだき、不正の行いをなし、頑迷な人々、これがなまぐさである。
肉食することが(なまぐさい)のではない。
244 粗暴・残酷であって、陰口を言い、友を裏切り、無慈悲で、極めて傲慢であり、
ものおしみする性で、なんびとにも与えない人々、これがなまぐさである。
肉食することが(なまぐさい)のではない。
245 怒り、驕り、強情、反抗心、偽り、嫉妬、ほら吹くこと、極端の傲慢、不良の徒と交わること、これがなまぐさである。
肉食することが(なまぐさい)のではない。
246 この世で、性質が悪く、借金を踏み倒し、密告をし、法廷で偽証し、正義を装い、
邪悪を犯す最も劣等な人々、これがなまぐさである。
肉食することが(なまぐさい)のではない。
247 この世でほしいままに生きものを殺し、他人のものを奪って、かえってかれらを害しようと努め、
たちが悪く、残酷で、粗暴で無礼な人々、これがなまぐさである。
肉食することが(なまぐさい)のではない。
248 これら(生けるものども)に対して貪り求め、敵対して殺し、常に(害を)なすことにつとめる人々は、
死んでからは暗黒に入り、頭を逆さまにして地獄に落ちる、これがなまぐさである。
肉食することが(なまぐさい)のではない。
249 魚肉・獣肉(を食わないこと)も、断食も、裸体も、剃髪も、結髪も、塵垢にまみえることも、
粗い鹿の皮(を着ること)も、火神への献供につとめることも、あるいはまた世の中でなされるような、
不死を得るための苦行も、(ヴェーダの)呪文も、供犠も、祭祀も、季節の荒行も、
それらは、疑念を超えていなければ、その人を清めることができない。
250 通路(六つの機官)をまもり、機官にうち勝って行動せよ。理法のうちに安立し、
まっすぐで柔和なことを楽しみ、執著を去り、あらゆる苦しみを捨てた賢者は、
見聞きしたことに汚されない。」
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